妊娠9か月の私に「それくらい自分でやれよ」
第2子を妊娠して9か月。
真夏のことでした。
その頃私は、毎日2歳の子を後ろに乗せて保育園に送り、そのまま自転車で通勤していました。
今思うとかなり大変だったと思います。
でも当時は、それが当たり前の毎日でした。
ある日曜日。
自転車の空気が少なくなっていることを思い出しました。
翌日も自転車で通勤する予定だったので、
私は夫にお願いしました。
「悪いんだけど、自転車の空気入れてくれない?」
すると夫は、面倒くさそうにこう言いました。
「はあ?それくらい自分でやれよ」
その言葉を聞いた瞬間、
私は一瞬、何を言われたのか分かりませんでした。
私は妊娠9か月。
お腹は大きく前に出ていて、足元なんてほとんど見えません。
しかも真夏。
炎天下の中での作業です。
頭の中では、いろんな言葉がぐるぐるしていました。
「私、妊婦だよ?」
「お腹大きくて空気入れ見えないよ」
「この暑さだよ?赤ちゃんにも負担がかかるよ」
「それくらい自分でやれって、なんでそんな冷たいの?」
「誰の子どもだと思ってるの?」
でも、その言葉は全部飲み込みました。
結局私は、
真夏の炎天下で自転車の空気を入れました。
お腹の大きな体で汗を流しながら。
悔しくて、涙が止まりませんでした。
ポタポタ落ちる涙を拭きながら、
私は心の中で何度も思っていました。
絶対に離婚してやる。
絶対に許さない。
私は、自転車の空気を入れながら
そう強く思っていました。


