戻れなくなる気がした。GPSを手にした日

2_地獄の3か月

注文していたGPSが届いた。

もともと通販はよく利用していて、
宅配便が届くこと自体は珍しくない。

それなのに、その日の箱だけは妙にドキドキした。

夫に見つかるんじゃないか。

でも今どきは、きちんと考えられている。
送り状に「GPS」と書かれることはなく、「化粧品」と表示されていた。

その配慮に、救われた気がした。


正直、証拠はすでにあった。

あの日、夫のカバンを開けて、たった2秒。
疑っていたことは、確信に変わった。

状況証拠も、十分すぎるほどそろっていた。


それでも、足りなかった。

決定的なものがなかった。

誰が見ても否定できない証拠。
言い逃れができない事実。

そして、相手の住所。

それが分からなければ、何もできなかった。
慰謝料請求すら進められない。


だから、進むしかなかった。

メカに弱い私に設定ができるのか。
ちゃんと使えるのか。

不安はあったけれど、
それ以上に「確かめたい」という気持ちの方が強かった。

調べて、悩んで、やっと一つに決めた。

いろいろ調べていく中で、
「これなら大丈夫かもしれない」と思えたものが見つかった。

👉 私が最終的に選んだもの


正直、こんなものに頼る日が来るとは思っていなかった。

でも、もう見て見ぬふりはできなかった。


設定は思っていたより簡単だった。

スマホで位置情報を確認できる。
リアルタイムで、相手の動きが分かる。

その画面を見ながら、私は思った。

これで、やっと尻尾をつかめるかもしれない。

期待と不安が、入り混じっていた。