私は後悔していた。
私は後悔していた。
夫にぶつけるのは、早すぎた。
完全に早まった。
まさか夫がここまで完全否定してくるとは思わなかった。
映画の半券だけじゃ、証拠にならない。
もっと確実な証拠を押さえてから
ぶつけるべきだったんだ……。
そんなことを考えていると、夫が話し始めた。
「俺は、子どもたちが大学を卒業するまでは責任があるから別れるつもりはない。でも、そのあとのことはわからん。」
私は思わず聞き返した。
「どういう意味?」
夫は私の顔を見ない。
横を向いたまま、言った。
「俺は、あなたが怖い。こうやって責め立ててくるあなたの性格がずっと怖かった。だから、これからの人生ずっと一緒にいるつもりはない。」
……は?
何を言っているの、この人は。
夫は最後まで私の方を見ようとしなかった。
そんな夫の横顔を見た瞬間、私の頭の中に稲妻が走った。
私は確信した。
絶対に女がいる。
しかも遊びではない。本気の相手だ。
将来、その女と一緒になるつもりだ。
だから今は不倫を疑われても認めない。
だけど将来的には、私と別れるつもりでいる。
そして今のうちから
私と別れるための「布石」を打っておきたい。
そういうことか。
私は夫の頭の中が見えた気がした。
ほほ~う。
そう来るわけか。
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私が我慢してきた23年


