ネットバンキングで奪われる家計|見えない送金の恐怖

2_地獄の3か月

私は、はっきりと恐怖を感じていた。

異常なお金の使い方。
それはもう、小遣いの範囲を完全に超えている。
家計にまで侵食していた。

隠し口座のキャッシュカードは手に入れた。
それだけ聞けば、状況は少し好転したようにも思える。

でも——

本当にそうなのか。

私はふと、嫌な考えに行き着く。

この状態で、夫はあの口座から出金できるのか。

もしネットバンキングを使っているなら。
答えは簡単だ。

——できる。

あれは厄介だ。
通帳もカードも必要ない。
ログインさえできれば、どこからでも操作できる。

そして一番の問題は、家計の口座だった。

夫がネットバンキングを覚えたのは最近だ。
タイミングが良すぎる。

私は、あの女が教えたのではないかと思っている。

その結果どうなったか。

夫は、自分の親へも、
チャネリングの先生へも、

——「家計」から、自由に送金できるようになった。

私は家計の通帳もキャッシュカードも持っている。
それでも、何の意味もない。

ネットバンキングの前では、無力だ。

私がATMで引き出せる金額は、1日50万円まで。
どれだけ必要でも、50万円ずつ下ろすしかない。

でも——

ネットバンキングは違う。

上限さえ設定されていなければ、
100万円でも、500万円でも、
1,000万円でも、

一瞬で、別の口座へ移すことができる。

ボタンひとつで。

だからもし夫がその気になれば、

子どもたちの学資保険の満期金も、
これからの生活費も、
全部まとめて、

自分の口座や、女の口座に移すことができる。

私はその時、初めて理解した。

私たち家族の生活は、
夫の指先ひとつで、どうにでもできてしまう。

生殺与奪を握られている。

そんな言葉が、頭の中に浮かんだ。

急がねばならない。
夫が私たちの生活資金を使ってしまう前に。

早急に証拠を集めて早期決着をはからねばならない。
私と子供たちの生活を守るために。

私は強く思った。