離婚届を手に取ったとき、私は思った。
たった一枚の紙で、23年間が終わるのかと。
手続きそのものは、思っていたよりシンプルだった。
でも、その前にやるべきことが、あまりにも多かった。
誰も教えてくれなかった。
何を決めておかなければいけないのか。
何を後回しにすると、あとで後悔するのか。
このページでは、私が実際に経験した協議離婚の流れをもとに、
離婚の手続きを順番にまとめています。
同じ状況にいる方の、少しでも助けになれば。
離婚の種類はまず3つある
離婚と一口に言っても、方法は3種類あります。
| 種類 | 概要 | 割合 |
|---|---|---|
| 協議離婚 | 夫婦で話し合い、合意できたら離婚届を提出 | 約88% |
| 調停離婚 | 家庭裁判所の調停委員を交えて話し合い | 約9% |
| 裁判離婚 | 裁判所が判決を下す | 約1% |
ほとんどのケースは協議離婚で解決します。
私もそうでした。
協議離婚で解決というとスムーズに離婚協議が進んだように思われるかもしれませんが、
泥沼の戦いを3か月間行いました。
別で記事を書きますが、いよいよ離婚調停かと思っていた矢先に、子どもの一言で急に
夫が戦意喪失したため、たまたま「協議離婚」で終われただけです。
協議が整わない場合は調停へ、それでも解決しない場合は裁判へと進みます。
調停や裁判になると、数か月から数年かかることもあります。
私は3か月でも相当疲弊しました。何よりも夫自身が洗脳されている状態で、夫の背後にいるヤバい人たち
が恐ろしかったので、長期戦は
協議離婚の流れ
STEP 1 離婚の条件を話し合う
離婚届を出す前に、必ず話し合っておくべきことがあります。
- 財産分与:婚姻中に築いた財産は原則2分の1ずつ
- 慰謝料:不貞行為など有責配偶者への請求
- 年金分割:婚姻期間中の厚生年金を分割できる制度
- 子どもがいる場合:親権・養育費・面会交流の取り決め
私は心残りがあるとすれば、年金分割と慰謝料請求を行わなかったことです。
私と夫は会社員×会社員だったため、夫婦2人での分割割合の合意が必要でした。
当然の権利として主張はしましたが、夫が分割することを合意しませんでした。
自分も会社員としての年金がありますので、これ以上協議に時間をかけるのは得策でないと判断し
諦めましたが今思えばもっとやりようはあったのかもしれません。
50代での離婚は、老後の生活に直結します。
面倒でも、年金分割は必ず手続きしておくことをすすめます。
慰謝料についても住んでいる家と車を手に入れる代わりに請求しないことにしました。
STEP 2 離婚協議書を作成する
話し合いで決まった内容は、必ず書面に残してください。
口約束は守られないことがあります。
私の周りでも、「言った・言わない」でもめたケースがいくつもありました。
特に、養育費や慰謝料の支払いが絡む場合は公正証書にしておくと安心です。
公証役場で作成でき、費用は内容にもよりますが1〜3万円程度。
強制執行の効力を持たせることができるため、未払いのリスクを減らせます。
STEP 3 離婚届を記入する
離婚届は市区町村の役所でもらえます。無料です。
記入が必要な主な項目はこちら。
- 夫婦の氏名・生年月日・住所
- 離婚後の氏(妻は旧姓に戻すか、婚姻中の姓を続けるか選択)
- 子どもの親権者
- 証人2名のサイン(成人であれば誰でも可)
証人は友人や親でも問題ありません。
私は子ども(成人)たちにお願いしました。
STEP 4 役所に提出する
必要なものを揃えて、市区町村の役所に提出します。
- 離婚届(記入・押印済み)
- 戸籍謄本(本籍地以外の役所に出す場合)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 印鑑
提出は夫婦どちらか一方でもできます。相手が同席しなくても大丈夫です。
24時間受け付けている役所もあります(夜間・休日は宿直窓口へ)。
私の場合は、私が平日休みを取って提出してきました。
その足で市役所でマイナンバーの手続きや子ども手当の変更手続きなどできますので女性側が行くことをお勧めします。
離婚届を出した後にやること
離婚届を出して終わり、ではありません。
むしろここからが、地味に大変でした。
- 健康保険の切り替え:夫の扶養に入っていた場合は国民健康保険へ加入
- 年金の切り替え:第3号被保険者から第1号被保険者への変更
- 姓の変更手続き:旧姓に戻す場合は免許証・銀行口座・パスポートなどを順次変更
- 子どもの戸籍・姓:母親が旧姓に戻した場合、子どもの戸籍は自動的には変わらない(家庭裁判所への申立てが必要)
- 年金分割の請求:離婚後2年以内に年金事務所へ
子どもの戸籍については、知らないまま放置してしまう方が多いと聞きます。
離婚前に確認しておくことを、強くおすすめします。
50代離婚で特に重要な3つのこと
① 年金分割は必ずやる
離婚後2年以内に年金事務所へ行けば、婚姻期間中の厚生年金記録を分割してもらえます。
2026年4月1日以降に離婚した場合は、5年以内に延長されました。
専業主婦・パート期間が長かった方にとっては、老後の収入に大きく影響します。
忘れずに手続きを。
会社員×会社員の夫婦だった場合や、自営業者が含まれるケースなど、「3号分割」に該当しない婚姻期間が
ある場合は、夫婦2人で分割割合の合意が必要です。
2人で働いて得るはずの年金の1/2は、当然の権利ですので、年収差がある場合は特に粘り強く交渉しましょう。
② 財産はリストアップしてから交渉する
預貯金・不動産・保険・退職金・株式など、婚姻中に築いた財産はすべて財産分与の対象です。
相手が隠している財産がないか、弁護士や行政書士に相談しながら確認することをおすすめします。
③ 一人で抱え込まない
離婚の手続きは、法律・お金・子ども・感情が複雑に絡み合います。
一人で全部調べて全部決めようとすると、消耗します。
法テラス(0570-078374)では、収入が一定以下の場合、弁護士費用の立替制度が使えます。
まず相談だけでも、してみてください。
離婚届を出した日のことを、今でも覚えています。
役所の窓口で手続きを終えて、外に出たとき。
泣くかと思ったけれど、泣かなかった。
ただ、空が青かった。
手続きは、人生の終わりじゃない。
新しい章の、始まりです。


