今、わたしは新しいキッチンに立っています。
憧れだったペニンシュラキッチンです。
吊戸棚のない、すっきりした台所です。
熟年離婚のあと、築20年を超えた我が家のLDKをリフォームした記録です。
二人の働いたお金で建てた家が、築20年を超えていた
この家は、夫とわたしが働いたお金で建てました。
その家が、築20年を超えていました。
いちばん傷んでいたのは、キッチンとLDKの床です。
シンクの水垢。IHまわりの、こびりついた油汚れ。
いろんな洗剤を試しましたが、どれも落ちませんでした。
仕事をしながら、子ども3人を育ててきました。
いちばん手が回らなかったのが、掃除でした。
そして、わたし以外に誰も掃除をしませんでした。
汚れは、そうやって20年以上かけてたまっていったのです。
手が届かない吊戸棚
もうひとつ、ずっと不便だったものがあります。
キッチンの吊戸棚です。
わたしの身長では、手が届かないのです。
届かない場所にある収納は、無いよりも厄介です。
何年も、何が入っているのかも忘れたまま、開かずの扉となっていました。
「壊れていないのに、なぜ替えるのか」
実は何度か、夫にキッチンのリフォームを打診したことがあります。
まだ、夫の不貞が発覚する前のことでした。
答えは、却下でした。
夫は貧しい家で育った人でした。
だから、「壊れていないものを取り換える」ということが、理解してもらえませんでした。
「まだ使える。なんで替えるの?」
「だって汚れがひどいから。」
「じゃあ掃除しろよ。」
最後はその一言で、終わりました。
掃除ができるところなら、とっくにやってる。強い洗剤を使っても落ちないんだよ。
わたしは、日々、汚れが取れないキッチンで自分の思い通りにならないストレスを抱えて過ごしてきました。
犬たちが残したもの
家の傷みは、キッチンだけではありませんでした。
我が家には犬が2匹います。1匹は元保護犬の大型犬です。
その子が小さい頃、それはもう破壊王でした。
廊下の壁紙をかじってしまい、あちこちが捲れたり、削れたりしています。
わたしは養生テープを貼って、ごまかしていました。
リビングの床もほじられて、大きな溝ができるほどの傷になっていました。
それから、もう1匹はトイプードル。今年12歳になります。
この子のトイレを置いていた床が、長年の尿でとうとう腐っていました。
トイレの下に敷物を敷いていたので、長年気が付きませんでした。
クロスの汚れや劣化も20年以上も経てばだいぶひどい状態でした。
リフォームを決めたのは、離婚したあとでした
離婚してから、半年ほどで一念発起しました。
LDKを中心に、1階のリフォームをしよう。
今度は、夫に許可を得る必要はありませんでした。
とはいえ、まず心配したのは、お金の問題でした。
離婚後、一家の収入としては1/3になったのに、リフォームに大金を払って大丈夫か。
自分の現在の貯金、退職金、年金、まだこれからかかる子どもの教育費、諸々計算してみました。
わたし一人が老後生きていくくらい何とかなるだろう。そんな目途がつきました。
また、もう1つはリフォームの時期の問題です。
夫から死守したこの家にわたしはあと30年住むとして、子どもたちが一緒に住んでくれるのは大学卒業までのあと数年。
このボロボロのキッチンや床は、30年はもたない。
途中でリフォームするのであれば、自分が60代、70代でリフォームするより、50代の今だろう。
今やれば、子どもたちもその恩恵にあずかれるじゃないか。
よし、やるなら今だ!そうわたしは決断しました。
その前に、1か月の断捨離
ただ、いきなり工事はできませんでした。
これだけの範囲を工事するには、家の物を大幅に減らす必要があったからです。
今までの家は、物があふれかえっていました。
満たされない気持ちを、「物」を買うことでごまかしてきたのです。
これからは違います。
好きなものだけに囲まれて、いつでも子どもたちが帰ってきたいと思える「場所」にしよう。
そこでわたしは、断捨離をしました。
しかも、ただの断捨離ではありません。
1か月間、本気で取り組みました。
自分ひとりの意志では、途中で投げ出してしまうと思いました。
だからわたしは、もう後戻りできない状況を、自分で作りました。
そのおかげで、やり遂げることができました。
何をしたのかは、長くなるので、また別の記事に書きます。
何を変えたか|LDK・キッチン・トイレの工事内容
工事の内容はこうです。
LDK
- 床の張替え
- 床暖房取替(床を張り替える場合は必須)
- クロス張替え
- システムキッチン一式取替
- 食洗機・IH取替
- 吊戸棚撤去
- キッチン照明をダウンライトへ
- 扉を吊り引き戸に取替
- 玄関側の扉も取替(色を合わせるため)
- パントリーの下部を改造し犬スペースを新設
廊下・玄関
- クロス張替え
- ウオールフック設置
1階の娘の部屋
- 内窓設置
1階トイレ
- 便器
- クロス張替え
- クッションフロア張替え
ひとつ補足があります。
1階の娘の部屋の窓に、内窓を設置しました。
理由は2つあります。
ひとつは、国の補助金を受けるために、これが必須だったからです。
もうひとつは、前のリフォームで和室を洋室に変えた結果、暑さ寒さを厳しく感じるようになったからです。
和室だった頃は、そこまで感じませんでした。
洋室にして初めて、暑さと寒さがこたえるようになったのです。
結果は、大成功でした。
内窓は本当に必要か、ずいぶん悩んだところです。
でも設置してみたら、夏の暑さも冬の寒さも、だいぶ軽減されました。
内窓設置を迷っている方がいたらぜひお勧めしたいと思います。
内窓のリフォームで受けられた補助金は、合わせて154,000円
内窓を設置したおかげで、国の補助金を受けることができました。
- 先進的窓リノベ2025事業 … 93,000円
- 子育てグリーン住宅支援事業 … 61,000円
合わせて154,000円が交付されました。
申請は、リフォーム会社が代わりに手続きをしてくれました。
わたしが役所に行ったり、書類を集めたりする必要はありませんでした。
リフォームを考えている方は、見積もりの段階で「使える補助金はありますか」と聞いてみてください。
窓の工事が条件になっている制度もあるので、工事の内容そのものが変わることもあります。
※ここで書いた2つの制度は、すでに受付を終了しています。
後継の制度がありますので、今からリフォームをされる方は、リフォーム会社に「今使える補助金はありますか」と確認してください。
どの工事にいくら出たのか、費用の内訳の話は、また別の記事に詳しく書きます。
工事前の写真も残してあるので、ビフォー・アフターもそちらで載せる予定です。
総額、約650万円。
正直に書きますが、当初予算は、500万円程度でしたので、だいぶオーバーしました。
床材は、高級な方をあえて選ばなかった
床材を決めるとき、突板(つきいた)とシートで迷いました。
突板は本物の木を薄く貼ったもので、そちらの方が見た目も高級です。
値段は、どちらも同じでした。
同じ値段なら、質のいい方を。
そう思って、最初は突板を選んでいました。
でも、そこからさんざん悩みました。
そして最後に、シートに決めたのです。
今回のリフォームのきっかけとなった床の傷みは、犬のおしっこが原因でした。
おしっこ問題はこれからも続きます。そのために掃除のしやすさ、耐久性、それを考えた結果、シートの方が優位だったのです。
さらに、LDKの床には犬のためのコーティングをしました。
汚れ防止と、犬が滑らないようにするためです。
犬は大切な家族です。犬のために行ったことが他にもあります。
犬のトイレの場所を、作りました
扉も替えました。
いちばん出入りするキッチン側の扉は、吊り引き戸にしました。
以前の引き戸の時は、レールや戸車の劣化により頻繁に扉が開けにくくなっていました。
吊りタイプの方が断然に開閉がスムーズになりました。
玄関側の扉も、色が合わなくなるので一緒に替えました。
そして、真ん中のパントリーです。
もとは、下まで全部パントリーでした。
パントリーの下の部分を空けて、犬専用のスペースを作り、トイレを置けるようにしたのです。

今度は最初からトイレスペースを作り、万が一床がまた傷んでしまった場合は、その部分の床だけを取り換えられるようにしました。
リフォーム工事の3週間、2階だけで暮らした
工事は3週間かかりました。
その間の生活が、なかなか大変でした。
1階の娘の部屋に、LDKの引続き使用する家具を移動させました。
娘の部屋は、かろうじて入れるくらいに物で埋まってしまいました。
そして、生活はすべて2階です。
食事も、トイレも。
そして、ここで問題になったのが、2階のトイレでした。
わたしは13年間、あのトイレに入っていませんでした。
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結婚生活の違和感⑩|夫のトイレの使い方が汚い。何度言っても、23年間直らなかった。 >夫がいなくなった今も、2階のトイレを使うのは抵抗があります。
普段2階のトイレを使う子どもに掃除をしてもらいました。
やってはくれたのです。
でも、こびりついたサボったリングは、まったく取れませんでした。
見るのも嫌でした。
見ないようにして、トイレに入っていました。
それでも3週間、そこを使うしかなかったのです。
冷蔵庫は、置き場所がなく1階の工事現場に残したままでした。
必要な食材を1階まで取りに行っては、2階で簡単な調理をする。
電子レンジは、2階のウォークインクローゼットに置いて使っていました。
まともな食事は作れないので、レンチンで食べられるような簡単なもので済ませていました。
犬たちも大変でした。
1階は工事中で危ないので、2階に閉じ込めておくしかありません。
大型犬は賢く、人間と同じように把手を操作して、何回か出てきてしまいました。
脱出しないように、カギを付けました。
わたしは仕事から帰ると、まず犬たちを庭に出してやり運動をさせました。
2階で暮らしていたのは、娘二人と、わたしと、犬たち。
長男はもう就職していたので、この生活は経験せずに済みました。
ひとつ助かったのは、お風呂です。
1階でしたが、使うことができました。
洗面所とお風呂は、前のリフォームで済ませていたからです。
リフォームが完成した日
工事中は、いろいろなトラブルもありました。
それでも、本当にワクワクして、嬉しかったのです。
そして完成した日。
新しいLDKに立って、思いました。
自分の好きなものだけに囲まれている。
ここは、自分の城だ。
前のリフォームと、何が違ったか
実は、数年前にも、一度リフォームをしています。
お風呂と洗面所、それから1階の和室を娘の部屋にするための工事でした。
そのときも、全部ひとりで決めました。
リフォーム会社を探すのも、ショールームに行くのも、見積もりも工事日程も。
夫は最初から最後まで、費用も仕様も一切聞きませんでした。
その話は、こちらに書いています。
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結婚生活の違和感②家のリフォームも全部ひとりで決めた。家のことに無関心な夫 >今回も、全部ひとりで決めました。
床から、壁から、照明ひとつまで。
何度もショールームに足を運んで、自分の目で確かめて選びました。
同じ「ひとりで決めた」なのに、意味がまるで違いました。
あのときは、夫に対する不満を感じながら決めました。
なんで無関心なのか、なんで相談に乗ってくれないのかと。
今回は、全部、自分で考えて、好きなものを選ぶことができてよかった。
心からそう思っています。
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