熟年離婚の財産分与、有責でも2分の1?学資保険・退職金・生命保険はどうなる?弁護士に聞いた現実

財産分与の基礎知識

財産分与で、揉めていませんか。

わたしは熟年離婚のとき、夫と財産分与で激しくぶつかりました。

「不倫した夫が、なぜ半分も持っていくの?」

「学資保険は、子どものものでしょう?」

そう信じて、感情のままに戦ったわたし。

でも、弁護士に相談して、現実を知ることになります。

ここでは、当時のわたしが知らなかった「財産分与の本当のルール」を、実体験を交えてお伝えします。

(※一般的な内容です。細かい扱いはご家庭の事情で変わるので、最終的には専門家にご確認ください)

不倫した側でも、財産分与は原則「2分の1」

「有責なんだから、多めに渡してくれてもいいはず」——わたしは、心のどこかで、そう期待していました。

たしかに、ふたりが合意すれば、割合は自由に決められます。

でも、相手が「2分の1だ」と譲らなければ——。

法律の原則は、どちらが悪いかに関係なく「2分の1ずつ」。

不貞の責任は「慰謝料」で問うものであって、財産分与の割合には、原則ひびかないのだそうです。

夫が「2分の1だ」と言い張ったのは、悔しいけれど、法律的には間違っていなかったのです。

学資保険も「2分の1」の対象だった

「子どものためのお金だから、子どものもの」——母親として、当然の気持ちでした。

でも、弁護士の答えは違いました。

婚姻中に夫婦のお金で積み立てた学資保険も、共有財産。2分の1の対象になる、と。

知ったときは、言葉を失いました。

退職金も、対象になる

まだ受け取っていない退職金でも、結婚していた期間に対応する分は、財産分与の対象になります。

財産分与は「今ある貯金」だけの話ではなかったのです。

生命保険・個人年金は「解約返戻金」の2分の1。満期額の半分ではない

夫は、生命保険も、貯蓄型の保険も、個人年金保険も、いくつも加入していました。

そんな夫を見て、わたしはこう思っていました。

「これだけ手厚く入ってくれているのだから、わたし自身は入らなくても、老後に困ることはない」

だから、自分ではほとんど備えてこなかったのです。

——でも、離婚することになって、気づきました。

わたしは、その保険の恩恵を、何ひとつ受けられなくなる。

夫の保険は、夫のもの。離れてしまえば、わたしには関係のないものになるのです。

わたしの老後は、大丈夫なのだろうか。

足元が崩れていくような不安に、襲われました。

そして財産分与の場面で、わたしはもうひとつの現実を知ります。

貯蓄型の保険や個人年金(解約するとお金が戻るタイプ)は、財産分与の対象になります。

でも——分けられるのは「将来もらえる満期額」ではありません。

たとえば、満期で1,000万円受け取れる個人年金。

これを「1,000万円の半分で、500万円」と分けるのではないのです。

分けるのは、今この時点で解約したら戻ってくるお金——「解約返戻金」の2分の1。

積み立ての途中なら、解約返戻金は、満期額よりずっと少ないのが普通です。

「夫はあれだけ手厚く入っているのだから、その半分はもらえるはず」。

そう思っていたわたしの期待は、大きく外れました。

財産分与で分けられるのは、あくまで“今”解約したら戻るお金の半分だけ。

将来もらえるはずの満期額を、半分ずつ受け取れるわけではないのです。

だから、感情だけで戦ってはいけない

わたしのように「おかしい!!」と感情で押しても、法律の土俵では通用しないことがあります。

知らないまま交渉すると、もらえるはずのものを取りこぼしたり、逆に渡しすぎたりする。

わたしも、弁護士に相談して、本当に救われました。

一人で抱えて感情に任せていたら、もっと損をしていたと思います。

でも、弁護士に相談するのは、お金もかかりそうだし、ハードルが高い。」

そう感じる方も、多いと思います。

そんなときは、こんな順番で探してみてください。

まず、勤め先に「法律相談の制度」がないか、確認してみましょう。

福利厚生として、無料で相談できる窓口が用意されていることが、意外とあります。

もし勤め先になければ——

お住まいの自治体の「無料法律相談」

・収入が一定以下の方なら、公的な「法テラス」(無料の相談や、弁護士費用の立替え制度があります)

離婚に強い弁護士を無料で探せる「相談・紹介サービス」

こうした入り口から、一歩を踏み出せます。

一度でいいから、専門家の話を聞いてみてください。

それだけで、見える景色が変わります。

この記事のまとめ

・財産分与は、不倫など「どちらが悪いか」に関係なく原則2分の1

・学資保険も退職金も、分与の対象になる

・生命保険や個人年金は「満期額」ではなく「今の解約返戻金」を2分の1で分ける

・感情だけで交渉すると損をしやすい。早めに専門家へ相談を

・証拠は、切り札として最後まで持っておく

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